男女対抗新人練習試合 毎年7月、ボクシング部に入部した新1年生をメインに行われる男女対抗の練習試合 それが今年も例年のように行われた。 この1年生のみ出場する練習試合はただの練習ではなかった。 この試合結果で男女部での使える部室が決まるのだ。 それがこの学校のしきたりだった。 女子部が勝てば整った広い部室が使える。 だから先輩も後輩の指導に熱が入る。 そして迎える練習試合当日。 男女ともにまだ慣れてない、緊張した面持ちの選手がリングに入場する。 女子選手の少女は特に不安と緊張が高まっているようだった。 「(相手は男の人…体格も力も違う…私が敵うのかな…)」 目の前にいるガッチリした体系の男子。この3か月間必死に練習してきたのだろう。 まだ未熟ながらも鍛え抜かれた筋肉がしっかりついている。 「(でも…私だって必死に練習してきたんだ…!思いっきり成果をぶつけよう…!)」 カーン! ついになるゴング。お互い緊張からかアドレナリン全開の状態でぶつかった。 だが少女は不思議な感覚でいた。 相手の動き鈍く見えたのだった。 男子が打ち込んでくるジャブの嵐。しかし、少女の目には止まって見え、すべて難なくよけれたのだ。 「(これなら…カウンターだって)」 「シッ!」 バギュッ! 「おぶっ!」 少女の放った絶妙なタイミングのジャブ、見事にカウンターで男子の顔面にクリーンヒットする。 スピード、威力、タイミングすべてが完璧なジャブは男子の顔をたやすく弾き飛ばした。 あふれるアドレナリンと極度の緊張状態、これらの要素が少女の力を爆発的にひきだしていた。 ジャブとは思えない威力にのけぞる男子。鼻から鮮血をまき散らしながらよろける。 もうこれでKOだ。 残酷にも完璧に決まったジャブに男子は意識をほとんど持ってかれていた。 だが、興奮しており冷静さを欠いている少女は相手の状態を確認することができず、 「(よろけた…!今なら追撃できる!)」 少女がさらに距離を詰め、パンチを繰り出す。 当然男子はさばくこともできず、面白いように被弾する。 「シッ!シシッ!シィ!!」 バギッ!バゴンッ!ボゴォッ!!!グチャッ! 「あ…!がぼ…!!ごぼッ!ぎゃっっ!!」 今がチャンスだとばかりにラッシュをかける少女。 ジャブ、フック、ストレート、アッパー、ボディ 覚えたありったけのパンチを思いっきり叩き込む。 男子はパンチに合わせて弾むように踊る。 「ハッ!ふっ!!シッ!!!!シィッ!!!!!」 バガッッ!!ボギィ!!ボギャッ!!! 「………………!!!!!」 どんどん加速する少女の拳。さらに重さも増していく。 パンチの音が肉を叩く音から木が折れるような音に変わっていく。 「(たおれろたおれろたおれろたおれろたおれろ!!!)」 男子の血と涎が飛沫となって飛び散る。 真っ白だったリングもすっかり汚れきっている。 何発パンチを打ったか、数十発、いや、100発は打っただろうか。 ふと少女が正気に戻り、手を止める。 ゴトン… 男子が、もっと言えば青黒く変わり果てた男子だった肉塊がキャンバスに沈む。 顔面のあらゆる骨組織は木っ端みじんに破壊しつくされ、肋骨は1本残らず粉砕状態、内臓はほとんどがぐしゃぐしゃに破裂していた。 「あ…」 あまりの光景に放心状態だったレフェリーの生徒も思い出したようにゴングをけたたましく激しく何度も鳴らす。 遅すぎた試合終了の合図。 騒然とする部室内。 少女も「(これを自分がやったのか)」と変色した肉の塊に殴り変えられた同級生を見つめていた。
あいもと
2020-04-25 04:58:33 +0000 UTCあいもと
2020-04-25 04:51:17 +0000 UTCGirlpunchlover
2020-04-13 15:48:44 +0000 UTCJ大尉
2020-04-13 10:00:18 +0000 UTC